たまねぎレポート【246号

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                    平成20年4月26日

                    阪南青果株式会社

社内報

 3月の天候は高温少雨で、各地の桜の開花も早かった。4月も北日本では高温が続き、北海道の融雪は平年より2週間も早く、農作物の作付けも大幅に前進化した。

気象庁の5〜7月の3カ月予報では、気温は北日本から西日本にかけて高めの可能性が高いとしている。

5月、天気は数日周期で変わり、沖縄・奄美では曇りや雨の日が多い。気温は北日本から西日本にかけて高めの見込み。

6月、曇りや雨の日が多く、北日本は数日の周期で天気が変わる。気温は東日本と西日本、沖縄・奄美で高めの見込み。

7月、天気は数日の周期で変わる。東日本の日本海側は曇りや雨の日が多い。東日本の太平洋側と西日本は晴れの日が多い。気温は東日本から西日本にかけて高めで推移する。

 

需要市場の動き

 東京都中央卸売市場の3月の野菜の入荷は130,288トン前年比99%(前月比105%)で開市日数が2日少ないことが影響した。主要品目別の入荷は葉物類のホウレンソウ、レタスを始め馬鈴薯、トマトが前年を上回った。他方、ニンジンの2割減を始め、タマネギ、ネギ、ハクサイ、ナス、ピーマン等が前年を下回った。平均単価はkg¥238前年比107%(前月比102%)であったが、上旬が¥250、中旬が¥238、下旬が¥228と弱保合いの推移であった。品目別では前年安値だったニンジンが前月に引き続き前年比2.5倍高、輸入が減少したネギが2.4倍高、ハクサイが2倍高、キャベツ・ダイコンが3割高であった。他方、入荷増となったホウレンソウは3割安、トマト・レタスが2割安となったほかタマネギも安かった。

 

東京都中央卸売市場の3月の入荷量と単価

  品   目

量 t

前年比 %

前月比 %

単 価 kg

前年比 %

前月比 %

  野 菜 総 数

130,288t

98.6%

105.3%

kg\238

107.4%

101.7%

  た ま ね ぎ

10,940

93.7

107.6

95

94.0

111.8

  キ ャ ベ ツ

15,244

98.6

116.4

104

131.0

106.1

  だ い こ ん

12,123

100.6

98.1

86

125.8

110.3

  ばれいしょ

9,988

114.2

106.8

102

85.3

106.3

  レ タ ス

8,231

115.8

116.2

179

83.5

77.5

  は く さ い

6,891

94.0

58.9

111

191.9

176.2

  に ん じ ん

6,830

79.8

99.3

189

246.7

147.7

  き ゅ う り

6,530

97.3

127.5

273

103.0

68.3

  ト マ ト

6,065

103.6

124.2

365

82.2

102.8

  か ぼ ち ゃ

4,094

105.0

104.0

122

91.8

83.0

  な が い も

945

83.5

102.2

244

125.7

103.0

  に ん に く

423

88.9

111.3

769

180.9

114.9

 

 3月の主要市場の野菜の市況は、福岡は前年並みだったが、他の市場では前月に続き前年価格を上回った。入荷量は大阪、福岡では前年を上回ったが、名古屋、東京、札幌では前年を下回った。3月は春らしい温暖な天候が続き野菜の生育が回復し潤沢な出回りとなった品目が多かった。中国の冷凍ギョーザの中毒問題で、生鮮野菜の輸入は大幅減となり、市況の追い風となったが、輸入依存度の高い一部品目を除き産地が期待したほどの値上がりはなかった。

 玉葱は、北海物の産地在庫が多かったことで、北海物の入荷はいずれの市場も前年を上回ったが、他産地が減少したことで東京、名古屋の販売量は前年を下回った。他方、西日本の大阪、福岡は前年を大きく上回った。平均単価は引き続き前年を下回ったが、淡路の冷蔵物が高値で推移したことから、冷蔵物のウエイトが高い大阪市場の平均単価は前年比1割高となった。札幌市場は北海物の入荷が前年比2割増で価格は3割安であった。

 

 東京都中央卸売市場の3月の玉葱の入荷は10,940トン前年比94%(前月比107%)で予想をやや下回った。北海物主力の販売で北海物の入荷は前年比106%占有率81%で前年を10ポイント上回った。静岡物は前年比75%の入荷で占有率は12%で3ポイント低下した。静岡に続く佐賀は、2月の冷え込みで生育が停滞し球伸びが良くなかったことと、極早生の作付減が影響して入荷が前年比22%占有率は2%に低下した。輸入物も中国、タイが大幅に減少した。平均単価はkg¥95前年比94%(前月比112%)で新物の高値が平均単価を押し上げた。3月の単価は二極化し北海物は¥77(前年比81%)で、静岡物は¥194(前年比159%)であった。

4月に入って、遅れ気味だった府県の早生玉ねぎの生育も順調に回復し、主力産地は北海道から順次佐賀に移行したが、佐賀物の入荷は意外に少なく月前半は前年に比べ激減している。玉流れも前年に比べると2Lが少ない。中旬の市況は北海物が前年比1割安、佐賀物は5割高の水準であったが、此処に来て入荷が増加傾向となり佐賀物は軟調に、反対に北海物は切り上がりが早まる気配から堅調に転じている。此処に来て佐賀物は玉肥大が進み大粒化しているほか、愛知、千葉などを始め後続産地が入荷増傾向にあることで、府県の早生物は日々値下がりの動きにある。この先、北海物と静岡物の入荷は終盤を迎え日々減少し、産地が出揃う早生物は入荷増となるが、府県産地は総じて減反傾向にあるほか、昨年4月の早生物の暴落で早生系から中晩生系への品種移行も見受けられ、昨年の様に需給バランスに大きな崩れはなく、相場の底値固めは平年より早まると見ている。

 

 名古屋市中央卸売市場の3月の玉葱の入荷は5,587トン前年比88%(前月比108%)で順調であった。北海物主力で北海物の入荷は前年比106%占有率は87%、静岡物が前年比59%占有率7%、愛知物が前年比40%占有率4%で早生物の大幅な入荷減が販売量の減少につながった。北海物の入荷は順調であったが、荷動きは鈍化傾向となり特にL大の販売に苦労した。平均単価はkg¥80前年比91%(前月比108%)であった。因みに北海物はkg¥67で前年比84%、静岡はkg¥194で前年比153%であった。

 4月に入って、地元の愛知物の入荷が増加傾向となり、市況は北海物保合、新物弱保合の展開となった。小売店では静岡物から割安の愛知物への切り替えが進んだ。今年愛知のJAでは規格変更を行い、従来2L以上の規格はなくL以上はいくら大粒でも2Lに混入されていたが、2Lと3Lに分類されるようになり2Lが小粒化した。愛知物の中旬の球流れは2L20%、L60%、M20%で例年に比べると小粒である。月後半には主力は北海物から愛知物へ移行し、業務・給食筋も順次愛知物に切り替わったが、日々値下がり相場となった。反面、北海物は入荷減を反映して値上がりに転じた。此処に来て愛知の早生は球肥大が進み、2Lサイズが多くなったこともあり、軟質でたな持ちが悪く、仲卸や小売店の間で買い控えの動きが強まっている。

 

 大阪市中央卸売市場本場の3月の玉葱の入荷は2,478トン前年比110%(前月比122%)で順調であった。依然北海物が主力で北海物の入荷は前年比172%で占有率は59%に上昇、兵庫物の入荷は前年比46%で占有率は8%に低下、静岡物の入荷は前年比75%で占有率は13%、長崎物は前年比65%の入荷で占有率は9%であった。平均単価はkg¥112前年比110%(前月比112%)と堅調であった。因みに北海物は¥74で前年比82%、兵庫の冷蔵物は¥196で前年比179%、新物の静岡物は¥188で前年比150%、長崎物は¥134で前年比151%であった。市況は二極化し北海物安の府県物高であった。

 4月に入って兵庫の冷蔵物に続き北海物が終盤を迎え、主力は長崎、佐賀の新物に移行した。今年は小売店でも例年より早く佐賀・長崎の新物に切り替えた店が多く、4月半ばまでは順調な動きを示した。此処に来て北海物の品薄、府県物の品余りが表面化し、市況は府県(新物)安の北海(ヒネ物)高の動きとなった。3月と全く逆の現象である。此処に来て極早生に品質低下が見受けられ、たな持ちが悪くなった。越年在庫増が懸念されていた北海物が、中国物の輸入減を追い風に、ホクレンが加工筋への売り込みに拍車をかけ、市場出荷の抑制に動いたことが、4月後半の市場の入荷減につながった。連休明けには淡路の出荷が本格化するが、それまでは大きな変化はなく小康状態が続きそうだ。

 今年、長崎・佐賀の早生物は平年作を上回るものの、昨年の様な大豊作ではなく、球伸びも遅れ気味であったほか、いずれの産地も極早生、早生の作付けが減少していることで、今後は昨年の様な集中入荷は避けられそうである。現在、弱保合の市況が続いているが、底値固めは意外に早く、相場の回復も早まりそうな気配だ。

 

 福岡市中央卸売市場の3月の玉葱の入荷は2,377トン前年比122%(前月比106%)と潤沢であった。北海を主力に月後半から熊本、長崎、佐賀の新物を併売した。平均単価はkg¥85前年比87%(前月比108%)で凡調な動きであった。長崎・佐賀の極早生の入荷は前年に比べ遅れ気味であったし、京浜や関西市場に比べると、産地が近いこともあり新物(初物)買いの盛り上がりは今ひとつであった。

 4月に入り、佐賀を中心に九州産地の新物の入荷が日を追って増加したが、仲卸や小売店の買い気に勢いが見られず、荷動きは今一つであった。反面、北海物は需要が衰えず、終盤を迎え入荷減から強保合に転じた。月半ばになっても、学校給食を始め小売店等でも、たな持ちの良い北海物を好む傾向が続いた。4月の九州地方は雨天曇天が多く、佐賀・長崎の早生物は旬物としての関心はあるものの、乾燥不充分な荷口が多く、また優品・外品など裾物の発生率が高く、人気が今ひとつで新玉葱への切り替えが遅れた。北海物の終了とともに新物に切り替わったが、此処に来て球肥大が進み2Lの販売に苦労している。

 

 4月25日()の主要市場の玉葱市況は次の通り

札幌市場】入荷46トン、北海物保合、佐賀物弱保合 

 北海道 20kg L \1,7001,500 L \2,2001,500 M \1,000

 佐 賀 20kg 2L \1,3001,250 L \1,7001,550 M \2,1002,050

  〃  10kg 2L \750 〜 700  L \800   750  M \1,3001,000

太田市場】入荷200トン、保合

 北海道 20kg 2L \1,8001,700L \2,0001,800L \2,0001,700

 佐 賀 20kg 2L \1,3001,000 L \1,5001,300M \1,7001,450。  愛 知 20kg 2L \1,000〜     L \1,4001,300M \1,5001,300

【名古屋北部】入荷50トン、保合

 北海道 20kg 2L \1,8001,700 L \2,0001,800L \2,0001,700

 愛 知 20kg 2L \1,300 〜    L \1,500 〜    M \1,400 〜  

【大阪本場】入荷132トン、弱保合

 北海道 20kg L \1,9001,700L \1,8001,700

 兵庫冷 10kg  L \1,500 〜    M \1,300

 佐 賀 20kg 2L \1,2001,000L \1,5001,300M \1,500   

〃  10Kg 2L \600   500 L \800 600、 M \800 〜 750。 

 長 崎 10Kg 2L \600 〜     L \700   650、 M \700 〜  

 兵庫新 10Kg 2L \600 〜     L \700 〜 650、 M \700 〜  

福岡市場】入荷60トン、保合

 佐 賀 20kg 2L \1,000       L \1,300       M \1,400    

  〃  10kg 2L \650 〜 500 L \700 〜 500 M \700 〜 600

 長 崎 10kg 2L \700    600 L \800    500 M \800   500

 

供給産地の動き

 例年、4月はヒネ物・新物・輸入物が入り混ざり、三つ巴の乱戦状態となるが、今年は市場向けの北海物の残量が思いのほか少なく、静岡に続く佐賀を始め九州産地の早生物の生育遅れや輸入物の減少で、前年の様な供給過剰傾向はなく、需給バランスはほぼ均衡している。府県の主力産地である佐賀・兵庫の栽培比率は前年の暴落市況を反映して、早生が減少し中晩生に移行していることも、4月の出回り量の自然調整になっている。貯蔵性の中晩生の出荷は人手の問題やロス率の問題があり、青切り出荷から貯蔵出荷に移行するのは容易でないが、産地関係者の間で出荷時期配分の見直し機運が出ている。

北 海 道 産 地

 ホクレン、北商の1〜3月の道外出荷は159,961トン前年比117%と報告されている。前年に比べるとやや後ずれ傾向だが概ね順調な出荷で、4〜5月は前年を下回りそうだ。3月からは中国ギョウザの中毒事件で輸入が減少し需給が改善され、北海物の荷動きが活発化し春高相場になると期待されたが、北海物の市況に大きな変化はなく、府県の新物が堅調な動きを示した。

此処に来て市況は平年並みの価格水準に回復したが、消費環境は好転したとは言い難い。当初の増反増収情報が市場や需要家に何時までも意識され、在庫増の印象が拭えず、輸入物の入荷減にも拘わらず、凡調な市況が続いた。19年産の生産者の平均手取り価格は前年の2割減に落ち込み、栽培意欲に陰を落としている。

 4月後半になって、品薄傾向から市況は強保合に転じたが、すでに終了間際で生産者の収入増には貢献しなかったものの、気分的な保養には多少作用した。今年の春先は温暖な天気が続き、桜の開花も平年より10日前後も早く、融雪が進み、移植作業は10日も前進化し既に終盤を迎えている。20年産の作付けは前年並みか前年を上回りそうな雲行きである。

 府 県 産 地

 府県産地の4月〜10月の出荷計画は20万4千トンで前年並みとされているが、佐賀、兵庫を始め主要産地が5%前後の減反になっていることや極早生の作柄が前年を下回ったことから、出回り量は前年をやや下回るものと予想される。

 佐賀では商系出荷がやや増加の傾向にあるが、作付けは前年比3〜4%減少する。また、早生の作付けが前年比10%減少して、栽培比率は早生49%、中晩生51%に改善されている。昨秋の定植後降雨少なく、圃場は乾燥気味で初期生育に遅れはあったものの、年明けは温暖適雨に恵まれて順調に推移した。マルチの極早生の出荷はやや遅れ気味であったが、4月後半には降雨多く球肥大が進んだ。現在、極早生(貴錦、レクスター)は殆ど終了。続く七宝早生は5月初めからの出荷になる。温暖な天候下にあるが朝夕の冷え込みで病害の発生は少ない。

 淡路島の作付けは前年比4%の減反。栽培比率は早生14.9%、中生59.2%、晩生25.2%で早生の比率が低下し中晩生が上昇している。昨秋の定植は順調であったが、春の冷え込みで早生の生育にやや遅れが見られるほか、前年に比べると小粒傾向である。早生に病害の発生は少ないが、昨今雨天曇天が多く、中晩生にはアリー、ベト、軟腐の発生が見受けられる。既に極早生の貴錦の出荷が始まっているが水脹れで軟質である。七宝早生の収穫・出荷は連休明けになる。

 輸 入 物

 3月の輸入は速報値で16,291トン前年比75%で引き続き減少傾向にあるが、中国が8,328トン前年比62%で予想を上回る入荷となっている。アメリカが6,740トン前年比921%で激増した。オーストラリヤが544トン前年比33%で大幅減であった。中国は例のギョーザの中毒事件以来現地の輸出検査が強化され出荷が滞ったが、此処に来て回復傾向にある。日本サイドでも中国物のマーケットが縮小したが、他にムキ玉を廉価で調達出来る国がなく、輸入再開に踏み切っている商社もあると聞く。今シーズンの作付けは大幅減との情報もある。

 アメリカ、昨シーズンは作柄良好で割安相場が続き、中国ギョーザの中毒事件で3月の入荷は激増した。

 ニュージランド、作付け増はあったものの旱魃で球伸び不良。為替が円安で20kgC&F¥1,300前後の高値で商談進まず入荷は大幅減。

 タイ、2〜3月の入荷は1,787トン前年比27%の大幅減。量販店など多くの小売店が販売を敬遠し主たる受け皿がなくなった。

 

5月の見通し

 5月は早生産地が出揃い供給過剰に陥り易いが、今年は全国的に早生の作付比率の低下や、早生の作柄が前年を下回る状況にあることから、前年の様な異常安値は回避出来ると見ている。中晩生については収穫までに作柄変動の可能性があるが、市況の底値固めは早い。小生体調不良で3月は作成出来ず、今月も産地に足を運べず産地情報は聴取による。()

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